衰える自分とどう向き合うのか?そろそろ考え始める(読書録)


「キャリアを降りる」を考える

ストライバーって何?

この本の冒頭に突然、「ストライバー向け」と、書いてあります。ストライバーって何?ってなるんですが、端的に言うと**「成功者」。**

すまん、私、成功者じゃないんですけど・・・。

と、てっきりとても意識タカタカな人向けの本かと思ったんですが、案外そうでもない。と思います。

言ってることは**「人はみんな衰えるからそれなりに準備が必要だよ」**

と、教えてくれる本でした。

実際、40歳半ばになると、若い頃と同じようにすることには無理があります。

何かを変えていくしかない。

じゃあ、どう変えるの?ということについて幾つかの示唆が得られたと思っています。

実際、同年代の方と話すとこの手の話になりやすいです。

「もう若い頃と同じようにはいかないよね」

ほぼ挨拶レベルのトークと言ってもいいでしょう。でも、それだけ万人に訪れる話です。

トークとしては非常に万能です。40代半ばは多かれ少なかれみんな思ってるんですから。

しかし、トークとして優秀だとしても、自らを変えるだけの力は残念ながらないんです。

わかってるんです。頭じゃあ、わかってるんですけどね。

実際、今も誰も若い頃からの働き方を変えられていない。

そしてまた会ったときも、

「もう若い頃と同じようにはいかないよね」

そう言ってしまうんだろうな。

と、思っていた時に手に取ったので、非常に身につまる一冊でした。

読んでいて著者から**「このヴァッカちんがーッ!」**とビシンバシン往復ビンタされながら読んだ気分です。

とはいえ、**「キャリアを降りる」**という意味では非常に示唆に富む一冊でした。

人生後半の戦略書 ハーバード大教授が教える人生とキャリアを再構築する方法 

個人的には**「キャリアの降り方」**について、こういう考え方が良いんじゃないですか?

と、教えてもらったという感じです。

流動知識と結晶知識

著書の中で頻繁に出てくる言葉ですが、若い頃に伸びるのが「流動知識(思考力とかひらめきとか)」。

年齢を重ねると伸びるのが「結晶知識(経験とか知恵)」。

流動知識は若い頃は活躍するけど、年齢を重ねてくると落ちる。

だから、年齢を重ねて伸びるもの。経験、知識を売りにしろ。というわけです。

ただ、流動知識から、結晶知識への移行にソフトランディングはない。

とにかく跳べ。

若い頃のことなど投げ捨てて、新しい価値へ目を向けろ!と煽ります。とにかく煽ります。

でもわかります。

それくらいしないと跳べないのがこの年齢なのです。

自分に素直に

本の後半は西洋思想と東洋思想を比較しながら、東洋思想の中に衰えていく自分との向き合い方を見出していく箇所が出てきます。

なんとなくですが、その時に思い出したのがブッダの言葉で、

孤独に歩め、悪を為さず求めるところは少なく、林の中の像のように

でした。

この言葉を知ったのは攻殻機動隊のおかげ?なんですけど、この私の中でこの書が示す**「キャリアの降り方」**のイメージと被りました。実際この表現と似た文章が本書の中にも出てくるので、当たらずとも遠からずなのかなと。

本書では**「友達作れ!」的なアドバイスがありますので、孤独を推奨しているわけではありません。しかし、このブッダの言葉の前文には「聡明な伴侶を得ることができなければ」**とあるそうです。

伴侶と書かれていると人生におけるパートナーを指しているのかもしれませんが、**「大切な人」**と置き換えても良いのかもしれません(ブッダは伴侶がいなくても大丈夫と言ってるようですが)。

例えば、自分の両親と年末年始過ごせる回数はあと何回あるだろうか?

そう考えると、何を優先すべきなのか自ずと見えてくるでしょう。**よくよく考えれば、「仕事のキャリア」以上に大切なものってあるよね。**という至極真っ当なアドバイスだったりもします。

著者はそうした若い頃に仕事を優先して後回しにしたことを見直せと言います。自分自身の中にある本当に大切なものにシフトチェンジしていけ!と。

実際読み込む上で、色々と自分なりに解釈していく必要がある本なのかもしれません。

私もブッダの言葉を思い出したりしながら、ちょっと自分なりの解釈をつけながら読み進めました。

30代後半くらいの方にはオススメです。読んでおくと「若い頃と同じようにはいかないな」って思った時にすぐ助けになってくれと思います。

私と同じ40代の方はすぐ読んでみてください。両頬が腫れ上がるぐらいに往復ビンタされます。

でも、それだけの価値がある一冊だと思います。